ビリヤードで筋肉痛

ビリヤードにはまった中年男の奮闘記 時々車の事も。

愚弄

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世間を騒がせている日大アメフト部 悪質タックル問題。

 

アメフト部だけでなく、日本のスポーツ界の根本的な姿勢を問われる問題となりました。

この問題をどのように対処するかによって、日本のスポーツ界のレベルが分るのではないでしょうかね。文科省どう動くでしょうか。

 

監督が選手に「故意のファールを指示したかどうか」が焦点となっておりましたが、

監督側は否定。

 

先日、選手が会見をしました。

逃げずに、顔をテレビの前にしっかり見せて謝罪した事はよかった。

20歳の学生にとってはそれこそ大変な覚悟だったと思いますが、指示されたとは言え自分がやってしまった事。

潔く表に出て謝罪したことは評価出来ると思います。

 

選手は日本代表に選ばれているにもかかわらず、監督に辞退しろと迫られていた。

練習のプレイが良くなかったために、メンバーから外され「相手のQBを潰すのであれば試合に出してやる」と監督に指示され、コーチにも念を押された。

「あのQBが怪我でいなくなれば、秋に助かるだろ?」と言われたとの事。

選手自身は今後アメフトを続ける資格もないと思い、辞めるつもりで部に辞表を出したが、監督とコーチに止められ、保留にされているとの内容。

 

大学側は「監督が指示した内容と、選手の受け取り方に乖離があったようだ」と、ごまかしているようですがね。「怪我をさせて秋に出られないようにしろ」と指示しているわけでしょ?

学生の態度と比べて、何て往生際が悪いんだ。

 

相手選手を潰す事を指示した監督(62歳)、それを実行した選手(20歳)。

立場や年齢を考えると、この選手が監督に刃向う事はかなり難しいだろうと思います。

まあ、典型的なパワハラです。

選手の日本代表選出や試合出場を条件にして、ファールの実行を強制しているのですから。

 

・このような人物に独裁的な人事権を与えている大学(もしくは監督を寵愛していると言う学長)の存在意義があるのでしょうか。学生の(恐らく人生を賭けるほどの覚悟で行った)会見に対して、「法人としてコメントはありません」と来たもんだ。

学長に次ぐNo2の人物が指示し、学生が実行して起こしてしまった事件ですよ。

いろいろコメントを見てみると「危機管理学部」というのがあるようですね。

それを学んでいる学生達は講師に問うてみれば良い。

「先生、こういった場合の大学のやるべき事はなんですか?」とね。

 

・目の前で起きたファールを重大視しない審判(最初の悪質ファールで一発退場の判断が出来ない)。質が悪すぎ。

 

・監督の人格を疑いながら何も言えず散々放置したくせに、世間で批判されてからやっと同調するように声を出し始めたOB。その言い草は「人の上に立てるような人物ではなかった」。わかってたんかい!まあOBと言えども、監督には逆らえないんでしょうね。

 

 さまざまな立場で出来る事はあったと思いますが、いろんな条件が悪い方へ重なってしまったようです。

この選手も、権力と(恐らく金も絡んでいると思われる)勝利に固執し、スポーツマンシップや名誉とか誇りと言うものを捨ててしまった大人達の犠牲者とも考えられます。

 

歴史と名は立派ですが、中身や理念が伴わない団体(大学)は潰れてしかるべきだと思います(しかしこの様な状況を知ると、今までの大学の歴史も裏でいろんな問題を隠蔽しながら作られた、うわべだけの物なんだろうなと思いますけれど)。

今、在籍中の学生さんにはお気の毒ですけれど、ろくな大学ではありませんな。

教育している内容は、あくまで理念で”建前”と言うことでしょうか。

 

昔、日本は”恥の文化”と言われた物だが、恥の概念も捨ててしまったらしい。

それこそ「恥を知れ」と言われそうです。

 

今後のアメフト界の動きに注目です。


追記)

別の記事では、例の日大の監督は「汚いといえば関西学院大学の2年前のあのプレーはどうなんだ」と。なんだかね。その言葉を信じるわけではないですが、ありがちな事だなと。他の大学でも五十歩百歩だと思いますよ。結局、お互いに似たようなことをやりあっていて、たまたま今回これが世間に広がってしまっただけではないでしょうか。

そうすると問題の根はもっと深くて広い。

スポーツ界全体の問題ではないんでしょうかねえ。