ビリヤードで筋肉痛

ビリヤードにはまった中年男の奮闘記 時々車の事も。

死に体

最近はビリヤード以外のネタばかり続いています。

 

私の息子は小学5年生です。

この地域では何故だか相撲が盛んで、毎年今頃にこの地区の4つの小学校が集まり、

学年ごとの相撲大会が開かれるのです。

息子は1年生の時に3位になりまして気を良くしていましたが、

その後は泣かず飛ばずw。

今年も一回戦で負けてしまいました。

まあ相手がbest4まで行った子でしたので運も悪かった。

 

この大会で毎年優勝している男の子がいます。

息子とは違う小学校の生徒なんですが、別に肥っていて体重が重いとかではなく、

むしろヒョロっとした手足が長いタイプ。

身長は息子と比べたら15cmほど大きいかな。

その子に皆んながつけたあだ名は「タカアシガニ」。

 

その子は何しろ乱暴者でして、顔も恐けりゃ、手を振り回してぶん殴るわで

ハタから見ていると、何故審判員達が注意をしないのか分からないくらい。

その学校の先生も、今までそれが許されて毎年優勝できるものだから指導も注意もしないんでしょう。

この位の暴れ方は相撲として許されるレベルなのか微妙。

(私的には、ちょっとひどいんじゃない?ってな感じ)

 

さてさて、今年もタカアシガニは勝ち上がっておりまして、いつものようにある取り組みで相手をぶん殴って勝利しましたが、さすがに物言いがついて取り直し。

 

しかしね、先ほどの対戦でぶん殴られた直後です。半分泣いているような状況での取りなおし。

そんなん勝てるわけないじゃんって (苦笑)。

 

その他の学校の子供達は「いつかあいつを倒してやる」と思っているのですが、

いざ目の前にするとやはり小学生ですのでね、ぶん殴られるかとビビってしまいます。

そんなこんなで決勝戦

息子の友達の子とタカアシガニの対戦となりました。

背格好はほぼ同じで良い対戦が期待できました。

いよいよあいつに勝てるのか??

先ほどの物言いで腕をぶん回す事を禁じられたタカアシガニは、

今度は張り手に切り替えています。

相手の顔面、顎、額に張り手をぶちかましてきます。

相手の子は必死にしがみついて、投げを打とうと体をひねりますがなかなか。

そのうちタカアシガニが相手をグッと持ち上げつつ投げを打ち、二人はもんどり打って土俵側でタカアシガニが上になった状態で転倒。

行司はタカアシガニ側に手を上げます。

ただね、私は見ていましたよ。

相手の子が土俵外に尻餅を着く前に、タカアシガニの右手が着いていた事を。

私は思わず「手が着いた!手が着いた!」と叫んでしまいました。

 

正面にいた審判員はじいさまでとても見えているとは思えず、反応なし。

おまけにタカアシガニの右手は行事の死角になっており、物言いがつくかと思いましたがそれもありませんでした。

 

私はその取り組みを動画に撮っておりましたので、その場で確認をして見ますと、

やはりタカアシガニの右手が先に着いている。

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状況をまとめます。

①ここ数年ずっと連続して優勝している他校のタカアシガニという生徒

②その子の相撲は粗暴で、周りから見たらただの暴力と思える

③今年も決勝でタカアシガニが勝ったが、動画で見ると明らかにタカアシガニの方が先に手をついている。

④行司やその他の審判員はそれに気がついているようには思えず、タカアシガニが優勝

 

さて、私はどうしたものでしょうか。

負けた子があまりにも気の毒で、休憩中の審判員(その試合に関わっていない)に動画を見てもらいました。

その結果、「これはもう死に体の状況だからタカアシガニの勝ち。目の前にいた審判も見ていたはずだから。」と、行司の判断を支持します。

 

私は事を荒立てるつもりもないので「ただ、画像で確認するとこうなっていましたよ。その後の判断はそちらにお任せします。」として帰ってきました。

 

家に帰ってその動画をパソコンに移してコマ送りで確認してみても、

たしかにタカアシガニの手が先に着いています。

 

「死に体」調べてみますと

"相手の体を抱えるか、褌を引いていて一緒に倒れるか、または手が 少し早くついても、相手の体が重心を失っている時、即ち体が死んでいる時は、 かばい手といって負けにならない。”— 相撲規則勝負規定第14条

かなり相撲界でもグレーゾーンとされている状況らしい。

まあ、”かばい手”と取ってもおかしくはないか・・・。

 

そもそも、審判員がタカアシガニの手が先についているのを見ていたかも疑問。

また分かっていたとしても、物言いもなしにタカアシガニの勝ちとしてしまうのはどうなのか。

素人の子供たちや親たちに説明もなしに、済ませてしまって良いのかなと。

 

たかが小学生の相撲大会ですので、そこまで厳密にやらなくても良いといえば良い。

しかし、子供達の気持ちというのも繊細なものです。

負けた子が「負けて自信を無くして・・・」なんて事より、

逆に「実はタカアシガニに勝っていたかもしれない」ということになれば、

これをきっかけに自信をつけて大きく飛躍するかもしれない。

 

こんな状況での大人の対応としてはどうしたら良いのでしょうか。

抗議して取り組みをし直すというのは、時既に遅し。(そもそも、「かばい手」がみとめられればタカアシガニの勝ち)

 

今のところ、その子のお母さんへ写真をメールで送ってあげるのはどうかと思っているのですが、それが良いことなのかどうか。

少なくとも、「ここだけの話で、判断が難しい状況なので他言無用で」と言う前提ですけれど。

それをしたら、喜んだ子供が学校で言いふらす事は十分予想されるw。

「俺、本当はタカアシガニに勝ってるんだぜ!ホラホラ!」ってね。

 

私としても変なクレーマーみたいに思われたくないし、

だからと言って動画を見るとねえ。・・・悩む。

 

死に体ねえ・・・これって常識?

相撲を知っている人なら常識なのかもしれん。

 

追記)

後でこれを読んでみると、ただの「タカアシガニ憎し」だけですなw。

やーめたっと。