ビリヤードで筋肉痛

ビリヤードにはまった中年男の奮闘記 時々車の事も。

馬場を作るのだ ~牧場編~

皆さんおはようございます。

最近はビリヤード以外のお話ばかり続いております。

実は、最近撞けていない・・これが原因です。

今晩は撞く予定なので、何かネタでも拾ってこよう。

 

 

私が大学に入る前の事。

父はその頃から、以前から好きだった馬を再び飼い始めました。

(私が生まれる前も飼っていたらしい。)

 

元々あった牛舎(牛はいない)に馬を入れるのは良いとして、馬は牛よりも活動的で、その上父は乗馬もしたい。

馬場を作ろうという話になりました。

 

牧場ですので、場所はある。

後は、”誰が” ”どうやって”と言うのが問題で。

 

結論から言いますと、”私が” ”レンタルのブルドーザーで”と勝手に決められておりましたw。

私の意見など関係なく、どデカイブルドーザーが借りられておりました。

私が浪人中で勉強ばっかりでウンザリしていた事は確かです。

おまけに、こういう機械が大好き。

まあ父親に全て見透かされていたわけでしょうね。

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父の牧場は、なだらかな斜面にあります。

素人考えでは、馬場なんて柵で囲めば斜面でもいいんじゃない?って感じですが、違うらしい。

しばらく現役を離れていた父にとっても、引き取った馬にとっても、お互いにちゃんとした馬場で再調教しながら慣れていく環境が必要だったのでしょうかね。

 

何しろ、「ブルドーザー借りたから、斜面をならして馬場を作ってくれ。」と来たもんだ。

私は重機らしい重機は乗った事がありません。

トラクターだけw。

普通は重機を扱うには免許が要りますが、馬場は完全に私有地内の話なので、

免許は関係ありません。

全て自己責任で勝手にしてよろしいw。

 

あーそう。

そういうわけで、私はブルドーザーの練習から始めます。

前進、後退。こりゃ簡単。

左右の旋回。これもまあ出来るわい。

轟音と共にキャタピラーが回ります。

後は、ブレード(ブルドーザーの前についているあのデカイ鉄の板です)の上げ下げ。

ふーん。まあ何とかなるんじゃない?

そんなもんでした。

ブルドーザーの動き自体はそんなに早いものではなく、何しろトルクの塊です。

ゆっくりだけれどパワー十分。

後は父をペチャンコにしないように周りをよく見るのが大事です。

 

そんな訳で、初日から稼働開始。

なだらかな斜面の高いところを削って、その土を低いところへ押していく。

その繰り返しです。

 

人と言うのはおバカでしてね。

こんな借り物のパワーでも、自分で扱えるようになると何だか偉くなったような気がするんですよね。

土を削っているうちに、ハリヤー程もある大きな岩が出て来ましたが、

この時がこの作業の山場でした。

恐らく何トンもあったと思われる岩でしたが、ブルのパワー全開です。

キャタピラーの抵抗とエンジンのパワーとブレードの抵抗の戦い。

その岩を掘り出して下方へ転がしていく。

こりゃすんげえわw。私は恐らく笑いながらやっていたでしょうね。

 

後で聞いた話ですが、このブルドーザーを貸してくれた会社の人が心配して見に来てくれていたようでして。

私が操作しているところを見ながら父と話をしていたと。

「何だい。あの兄ちゃんはプロかい?」だってw。

 

イヤイヤイヤ。今日が初めてですよ。

まああれだけ広い場所での精密さがいらない豪快な作業でしたのでね。

そう見えてもおかしくはないのでしょうかね。

 

だんだかんだで2日程で、結構な範囲を平らにならし終わりました。

後日、ダンプカーで何杯かの砂利を入れてもらい、それをブルで均します。

それからバックホーを使って、すでに購入してあった枕木を柵として周りに立てました。

(枕木って最近は知らない人も多いかと思いますが、昔の鉄道の線路、レールの下には防腐剤をたっぷり染み込ませた木製の枕木を使っていたのですよ。近代化するにつれ順次コンクリート製の枕木に交換されて行きました。外した枕木は規格も揃っていて太いし腐らないし、いろんな利用法があるので良く再利用されたんです。今はもうなかなか手に入りませんがね。)

 

こう言う作業って楽しいですよね。

やった分だけちゃんと形になっていく。

作業としては単純ではあるけれども、労働の成果がちゃんと結果として現れるというのはモチベーションになりますもん。

時間を忘れて没頭してしまう。

これが労働の基本だわ。

自分のしていることの成果が分かりにくい仕事をしていると、こういう仕事に就きたいなーと思うのでしょうかね。

(実は今でも、今の仕事に就いていなかったら建設関係に行ったであろうと思っています。)

 

と言いながら、私は全く別の職業に就くことになります。

若かりし頃、重機のパワーに憧れた日のお話でした。