私は大学生の頃、ビリヤードを始めました。
始めたと言っても遊びです、アソビ。
真面目に競技として接していたのではなく、ちょっと撞ける兄ちゃん位でした。
その頃はラックシートなんていう物はなく、トライアングルラックです。
三角形の木の枠です。
それでみんなラックを組んでおりました。
さて大学を卒業して就職し、忙しくなるにつれてビリヤードはやらなくなりました。
でも、どこかでまたやりたいなーと言う気持ちはいつもありまして、結婚して子供が生まれてと人生で一番忙しい時期ではありますが、自宅を建てた時にビリヤード蔵を作って台を置き、再開したわけです。
時の流れと共にビリヤード界の状況も大きく変わっており、ラックシートなどと言うものが出ていたのですね。
皆さんご存知のあのシート。
誰にでも簡単に正確に早くラックを組める。
私も早速購入して使っていますが、確かに便利です。
今までラシャのヘタリ(いつも同じところにラックを組むため、その部分が擦れてへこんだり)やスポットシールが傷んだり、もしくはすり減った玉の大きさの違いでどうしてもきっちり組めなかったラックが組みやすくなりました。
ラックシートと言うのは日本発祥の物らしく、日本から世界へ広がった物のようです。
しかし、日本人特有の性格と言うか何というか。
特許などを取っていなかったがためにどんどん世界で真似されて類似品が爆発的に広がったのだと聞きました。
作りとしては簡単な物ですからね。
でも、私が使っているのは日本製のシートです。
C&F Olive社のこれです。
こんな単純な物でも菱形の穴の位置や形、素材の薄さなどが研究されてできた優れものです。
精密な加工をすると言う意味では日本製が一番で、パクリものには負けません。
時々海外の試合の動画で使われているシートが使っている間にみるみる反り返っているのを目にしますが、これはそんな事はありません。
流石に掃除機で吸い込んだときはめちゃくちゃになってしまいましたがね。
さて、このラックシートで正確にラックが組める事で、ビリヤードも大きく変わってきました。
正確に組めることで、break後の玉の散り方が同じようになってしまったわけで、wing ballはほぼ即死しますし、撞き方によっては同じような配置まで作れてしまう。
それによって競技性が変わってきてしまったため、同じ配置が作りにくいようにトライアングルラックに戻したり、ランダムラックにしたり、nine on footにしてみたり忙しいですね。
道具一つで競技の流れが変わってしまった。
ただ、巷でビリヤードを楽しんでいる私達にはそんなことはほぼ関係ありませんので、
便利なシートを使い続けているわけですが。
皆さんはラックシートで組む時に何か気を付けている事がありますか?
ただただ、シートの穴の上に置いていくだけと言う方も少なくないのではないのでしょうか。
私もかつてはそうでしたが、今は自分なりの組み方をするようになりました。
その理由と言うのは、ラックシートはかなり薄いのでボールの置き方でゆがみが出るという事なんですね。
皆さんも経験があると思いますけれど、ラックシートの三角のてっぺんからボールを順次置いていくと、ラックの下の端が浮いて来たり歪んだりしてきませんか?
気にしない人はそんな事関係なしにその上に玉を置いてしまうかもしれませんがw。
それでも組み終えたラックを見る限り、ずれているようには見えません。
ただどうなんでしょうか。
実際にbreakした時に入るはずの物が入らなかったり(もちろん撞き方の問題はありますが)、おかしいなと思う事も時々あります。
やっぱり、シートが歪んだ状態と言うのは本来のラックの性能が出せない状態なんだろうなと思うのです。変なテンションが掛かったり。
今の所私がやっている組み方は↓
1.当然ながら、正しい位置にシートを真っ直ぐに置く。
頂点と最後列に①と他の玉を置き、シートがずれないように押さえる。
最後列を置かないと、上から順次玉を置いていく段階で左右にずれてしまったり、
一番下の頂点が歪んで浮き上がってしまったりします。
2.二列目の玉を二つ置く。
横や下から転がして置くとローラーで絞られる様にシートをゆがませるため、上から乗せる。
3.三列目も同様に置く。
4.一度最後列の玉を外す。それでその時点での歪みが解放される気がします。
5.4列目・最後列のballを置く。
6.両サイドから同時に固める。①②をそれぞれなぞって固める。
こんな感じですけれど、一番大事なのはラックシートの上に玉を転がして乗せない事ではないかと思います。
私のレベルではどうでも良いような事ですが、それでもちゃんとラックが組めると言うのは大事・・・ですよね?
トライアングルラックで組むのに比べたら楽なものですし、最近はセルフラックですのでしっかり組めるにこした事ないと思います。