私はビリヤードを上級者に教えてもらった事は一度もありません。
大学の先輩に連れられて初めてビリヤード場に行き、その先輩から教えられたのか、何かの本で読んだのかは憶えておりませんが、キューを振る時の肘の事に関して。
「肘はなるべく動かさずに振り子の様にキューを出す」と言うのが基本であると。
それが本当に基本なのか、今でも分りません。
しかし、その様に教えられて、長い間意識もせずにそれに従ってきたわけです。
しかし、「キュー出しをなるべく直線に近く」もしくは「パイプの中をキューが通って行くような意識」でキューを振ろうとすると、やはり肘は固定したままでは難しい。
それに関しては、自分ながらにかなり初期から気が付いておりました。
ストロークの終盤に肘を落とすとインパクトからフォローまでキューが一直線になることに気が付き、完全な自己流でその様になって行った記憶があります。
上記した事はあくまで「ストロークの終盤」に関してであって、「ストロークの全体」ではないんです。
ストローク全体において、キューを一直線に動かそうとした時にはどの様に振れば良いのか。最近ふと思う事がありまして、今更ながらそんな事を考えていました。
何しろ初心者時代に「肘を固定しろ」と言われた事が今でも影響している。
(それが正しい事なのか近くに聞く事が出来るproだとか上級者もいらっしゃらない)
その肘中心の意識を、「キュー中心」に変えてみたらどうだろうかと言わばコペルニクス的転回です。
元はと言えば、ストロークの理想はキューを真っ直ぐに出すこと。
その目的のために腕をどのように動かせば良いのか。
(肘を含めて)腕の動かし方は、あくまでキューを真っ直ぐに出すための方法論なんですよね。
私の様に「肘を固定する」事から始まってしまうと、どうしてもキューがある程度波打ってしまいます。
上記の様に(かなり誇張して書いています)完全に肘を固定してキューを振れば、グリップは振り子の様に動きます。テイクバック時とフロースルー時にはグリップの位置が高くなり、逆にキュー先はテイクバックとフォロースルーで下を向く事になります。
現在の私のストロークと言うのは、手首や指で微調整したり肘を少し落とす事で、
そのキューの波打ちを極力抑える様にしているんですね。
今更なぜこんなことを考えたのかと言うと、先日話題にした二人の娘さん方のストロークを見た事がきっかけです
お二人とも、細かい所には違いがありますが、非常にきれいなキュー出しです。
私が目指している「パイプの中をキューが通って行くような」キュー出し。
これらの動画を見ていて気が付いたのが、肘の動き。
①肘が固定されておらず自由
②テイクバック時に肘が下がり、インパクトに向けて肘が上がっている
③またフォロースルーで肘が若干下がる
当たり前って言えば当たり前なんですが、キューの高さが一定になる様に振った場合、インパクトでほぼ前腕がキューに対して垂直になる時に肘の高さが頂点になります。
インパクトの前後の前腕が傾いている時には肘を下げる事でキューレベルを一定に保つ。
これらの事は彼女達が意識しているのか、その指導者がそのように指導しているのかどうかは分りませんが、(私が見る限り)すごく自然な動きの様に見えます。
逆に言えば、キューを真っ直ぐに振ろうとしたら必然的に肘の動きはそうなるよね、って感じ。
その肘の動き方と言うのは、下の娘さんのプラクティス・ストロークを見ると分りやすいです。
ふーむ。
こうなると、肘をどうやって動かすとか考えるよりも、「キュー自体を水平に動かす」と言う単純な意識だけの方がうまく行きそうな気がしてきましたよ。
追記)
これらの動画を見て感じたのですが、女性は関節が柔らかいなあという事。
それとも若いからか?
この肩関節の柔らかさと言うかね、私の肩はそこまで後ろに上がりません。
年のせいで固くなったと言うのはあるのですが、長年テニスをしたせいで肩周りの筋肉がついているからなんですね。
出来る範囲でやって行かねばしょうがないなあ・・。
物事を理詰めで考えるのは良いけれど、あまりこだわりすぎると処理できなくなります。「楽に真っ直ぐに振る」。それで良い気がしてきた。